生きてはいない、ただ死んでないだけ

ただ「死んでない」だけの誰得なブログ

さかい

 この間、弊社の製品を納入していただくお客様が来られて、その対応をすることがありました。

 そのお客さんの内の1人で、現場で作業している方が来られていました。

 普段こういった場合にうちにくるお客さんは、品質保証課とか設計課とかの部署の人、いわゆる「大卒」と呼ばれる人が来ることが多いのですが、今回来られたその方は話している感じや現場の方であるところから「高卒」の方みたいでした。

 いつも来ている大卒のお客さんは、そんなに質問をしてきたりすることはないのですが、その高卒の現場の方は分からないことがあるとどんな事でも質問をしてきていました。それに何でもかんでも質問している訳ではなくちゃんと質問するべき大事なところを抑えられている感じがありました。

 質問されている内容もかなり鋭く痛いところを突かれるので、自分がなかなか答えられないでいると、

「自分らの方が詳しいんやさかい、そこではっきりと答えられるような人を目指してほしい。」

と、軽い叱責を受けてしまいました。(お客さんは京都から来られていた方だったので、おそらく京都弁が出たのだと思います。)

 ただ、今回は自分自身それを言われても別に腹が立ったりすることはなく、素直にその通りだなと受け入れざるを得ませんでした。それは、やはりその方の言っていたことが正論だったからだと思います。

 昨日の仕事でのそんな事を経験して、自分や世間一般で言われる「大卒」「院卒」と呼ばれる人たちが、大学で学んでいる事は本当に仕事に役に立つことなんだろうかと考えてしまいました。

 自分は「奨学金」という借金を作って、高いお金を払いながら大学に行って、どんな事を考えて何を学んできたというのか。

 周りと比べていかに大きく有名な会社に入って見栄を張れるか、分からないことがあってもいかに質問をしないで恥をかかずに生きていくか、自分は大学に行ってろくに勉強もせずにそんな事ばかりを覚えてしまっていたのかもしれません。

 現在の、そして日本の大学というのは、社会人として生きていくのに本当に必要なことを学べているのかとふと感じてしまいました。