生きてはいない、ただ死んでないだけ

ただ「死んでない」だけの誰得なブログ

頭がいいとか悪いとかってどういうこと?

一定の枠内で期待される正解を導き出す能力

中島 義道

 

世の中には「頭のいい」と言われる人と「頭が悪い」と言われる人がいる。子供の頃の「頭がいい」とは、教室で教えられたことはすらっとわかり、あまり勉強しなくてもテストでいい点が取れること。これに対して、「頭が悪い」とは、何度先生から教えられても、テスト前にいくら勉強してもいい点が取れないこと。

色々な生徒がいる中で、小中学生のころまでの「頭がいい」とは、特別の努力をしなくても教科内容がすべて「わかる」生徒のことを指す。

では、「わかる」とはどういうことか?

(1) 与えられた規則に従い、与えられた問題が解けること。

(2) 先生の説明を聞き、何を教えようとしているのかをすぐに理解すること。

「頭がいい」、つまり学校の勉強が「わかる」とは、一定の枠内で期待される正解を導き出す能力であり、教師(出題者)の意図を正確に見抜く能力である。

しかし、このような学校秀才も受験秀才も、大人になってからのもう一つの「頭のよさ」にしばしば打ち勝つことが出来ない。それは、一定の枠のない状況での問題を解決するための的確な判断を下す能力である。

こうして、子供の頃の「頭の良さ」は、会社の経費削減などの枠がはっきりしている場合には、力を発揮する。だが、枠のないところでは無力であるし、人間の立派さとは何の関係もない。

 テレビをつける度にクイズ番組が放送され、毎度のように芸能人や「東大出身〇〇」な人たちの知識の豊富さに頭の上がらない昨今、この難問は自分のような大人でも抱いている方は少なからずいるのではないでしょうか。

 

確かに自分も社会人になるまでは、「有名な大学出身者=頭がいい=人間として評価される」という考えの時期もありました。

しかし、社会人になって仕事を経験するようになってからは、そういった考えは変化していきました。

私が以前所属していた会社の時も、大企業だったこともあり同期に東大出身の人もいました。

しかし、その人はどうやら職場の人たちと上手くコミュニケーションをとることが出来ず次第に無断欠勤するようになり、私が転職する頃にはすでに会社を辞めていました。

勿論、東大に入るのはとてもすごい事だと思いますし、東大出身の人が仕事が出来ないと言っている訳ではありませんので、それは誤解しないでください。(-_-;)

 

ただ、どうしても風潮として「東大出身=人間としてすごい」みたいな感じが多いような気がしてなりません。

テレビとかネットを見ても、「東大出身アイドル」とか「東大出身芸人」とか「東大出身美女」みたいな紹介をよく見るんですが、正直「もういいよ」って思います。(笑)

まぁクイズ番組などはまさしく「一定の枠内で期待される正解を導き出す」頭の良さを競う訳ですから、そこで「東大出身」をアピールするのは当然でしょう。

でも、歌が上手かったり、面白かったり、可愛かったりというのは東大に入ったのとは別に何の関係もないわけですから、そこでクイズに強い事をアピールされても「えっ?」ってなっちゃう訳です。

 

自分の経験にもよるかもしれないですが、転職をして思ったことは「仕事に一定の枠なんてない」ということで、仕事が出来る人は学歴に関係なく出来るでしょうし、出来ない人は出来ないのでしょう。

ただ、これも「仕事が出来る=人間としてすごい」という事にもならないと思うので、この難問については今回の哲学者の回答のように、「頭の良さには二種類あってそれぞれにすごいところがある。」くらいに割り切って考えればいいんじゃないでしょうか。

 

 

ついでに……

せっかくクイズ番組で東大出身者の頭の良さを話題にするんであれば、「東大出身ホスト」とか「東大出身主婦」とか「東大出身棟梁」とかの人たちを呼んでみた方が面白いんじゃないでしょうか?

ぶっちゃけ、芸人さんとか作家さんとかアイドルさんはもう飽きました。(;'∀')