生きてはいない、ただ死んでないだけ

ただ「死んでない」だけの誰得なブログ

あなたを愛している2

時間はあっという間に過ぎて、終了を知らせるコールが鳴ったので延長をお断りして退出する。

 

だが、部屋を出た時からどうも女の子の様子がおかしい。

 

「どうかした?」

 

訳が分からず、理由を聞いてみるが、

 

「べつに。」

 

と、某女優さんの様に答えるだけである。

 

 

こうなったら女性は、こちらがその理由を聞いても教えてはくれない...

 

だけど、明らかにカラオケをしてから機嫌が悪い。

 

さっきのカラオケで自分がやらかしたとしか考えられないが、いくら振り返ってみてもその理由が分からない。

 

もちろん彼女には触れてもいないし、セクハラまがいな事も一切してない。

 

マイクだって間接防止で2本を2人でちゃんと分けて、自分のマイクだけ使っていた。

 

相手が歌ってる時のスマホいじりは論外。

 

頷きながらの手拍子、歌い終わった後も拍手をして「あなたが歌うのちゃんと聞いてますよ。」アピールまで完璧だったはず...

 

部屋に入る直前には用を済ませ、飲み物も喉を潤す程度に抑え、相手がトイレでいなくなった時の唐突な「ひとりカラオケ」現象までカバーしていたのに...

 

 

いくら考えてもやはり見当もつかない。

 

聞いてももう教えてくれそうにないので、諦めて合流した4人で晩御飯を食べた。

 

ご飯を食べ終わった後、職場の人から自分の部屋を見たいと言われ、その女の子と3人で自分の部屋で宅飲みをする事に。

 

一緒にお酒やお菓子を買い込んで、部屋に着いた頃にはもうその子の機嫌は大分戻っているようだった。

 

しばらくおつまみやらスナック菓子なんかをつまみながら、楽しく3人でお酒を飲みながら話していた。

 

すると、酔っぱらってきたのかその子が少しずつ饒舌になってきて、仕事や人間関係の愚痴や不満を話すようになり、やがてその矛先は今日のカラオケに…

 

彼女の「別に。」の理由については、もう聞く事を諦めていたのだが、酔いが回っていたせいか彼女はあれだけ頑なに教えなかったその ”理由” をあっさり話してくれた。

 

 

しかし、その口から語られた理由は全く予想だにしていないものだった...