ここまでは、自分の経験も踏まえて、HSPであるがゆえの辛さを書いてきた。
確かにHSPの人の繊細さは、よくマイナスに取られることが多い。
しかし、その繊細さは視点を変えれば長所であるとも言える。
ここからは「HSPの能力」と題して、本書で挙げられているHSPの長所をいくつか述べていきたい。
1. 一度に多くの情報を吸収でき、音やにおいなどの微細な違いを察知できる
HSPは入ってくるあらゆる情報を細かいところまで感じ取る。そのため、普段身の回りにある何気ない日常にも安らぎや感動を見い出す事が出来る。鳥のさえずりや花の香り、心地よい風など自然に触れた時の感動や喜びも、その繊細な五感でより深く味わう事が出来る。
2. 物事をゆっくり深く、より多角的に考える事が出来る
HSPは物事をじっくり深く考える事ができるので、何かを決断する時などは他の人よりも時間が必要になるが、じっくり考える事でより独創的な発想や行動が出来る。実際に作家やアーティスト、思想家の多くはHSPであるという。
3. 慎重で危機管理能力が高い
HSPは何か行動を起こす前に、じっくりとあらゆるリスクや情報を熟慮するため、大きな失敗や不運に見舞われることが少ない。
4. 想像力が豊かで、内的生活が充実している
HSPは大いなる想像力や空想力を備えているため、1人でいても退屈することがない。
HSPにも様々なタイプがあるため、全員が当てはまるとは一概には言えないかもしれない。自分の様に聴覚が敏感な人もいれば、肌触りなど触覚がより敏感な人もいるし、HSPの内の30%は外交的だとも言われている。
自分はギネスビールが好きでよく飲むのだが、今思えば晩酌の時はまさにその繊細な五感をフル活用した楽しみ方なんだろう。
蒸し暑い夏の日の仕事終わり…
冷凍庫でキンキンに冷やしておいた専用のビールグラスを取り出す。
頬や掌で心地よい冷たさを感じながら、お気に入りの間接照明をつける。
テレビも何もつけない部屋に流れるのは、プルタブの息継ぎとビールの泡音。
グラスの中で泡がゆっくりと描く黒と白のコントラストはまさに "芸術" 。
"芸術" の香りを楽しんだら、その渇ききった喉に ”黒と白の黄金比" を一気に流し込む…
誰にも気を遣うことなく…
ゆっくりした時間が流れる…
お気に入りの空間の中で…
1人で味わう極上の至福…
HSPって確かに大変なこともあったりするんだけど…
この瞬間はマジで「HSP最高っ!!」て思う。